赤い貴公子

赤い貴公子


初台 14:27

オペラシティのサンクンガーデン。ここにはヘヴン・アーティストとして選ばれた大道芸人が芸を披露している。アーティストには常連もいて、今日のアーティストは今までも何回も見たことのある、長身の指の長いギタリスト。エコーがかかったアンプを付けて、ギュンギュンした音を出す。アコギでそこまでギュンギュンさせたいならエレキを使えばいいのに、と苦笑してしまう。

外国人のような風貌が特徴だったけど、今日は深紅の、ベル薔薇のような衣装を付けて、それはとても似合っていたけど、ちょっと驚きで苦笑してしまう。その彼の前に明らかに「追っかけています」といった感じの女性が興奮を隠し切れない様子で、苦笑してしまう。

苦笑されていても、なんだか幸せそうに見える。