福島県 桧原湖 4:30
Youtubeのボクの再生リスト「Classics」に登録しているラフマニノフのチェロ・ソナタ。お気に入りリストのようなものだから、その時の気分の応じて曲を探して聴く。一番最初に登録されているけど、あまり聴くことがない。BGM的に通しでClassicの再生リストを聴いていたとき、物憂げなこのラフマニノフのチェロ・ソナタが、秋風とともに体にすっと入り込んできた。
チェロの音が耳から体に染み渡り、脳細胞の隅々まで行き渡ったとき、ふっと過去の記憶が蘇る。１５年前。桧原湖の湖畔で車の中で夜明けを待っていた。狭い車中は煙草の煙で充満している。ラジオのスイッチを押して選曲するも、こんな山奥で電波が入るのはNHKくらいだった。そしてスピーカーからチェロの音色が流れる。なんの曲だったかよく覚えてないけど、チェロ・ソナタを聴いたときに、湖畔で夜明けを待つ風景が目の前に浮かぶということは、この曲だったのかもしれない。
白々と夜が明けてきた。磐梯山が青白く、水面の上の靄が幻想的。さて、行くか。釣りに。