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【モンゴル】 [ウランバートル] +ガンダン寺 +テレルジ +ムフト +ザイサントルゴイ [ゴビ]
本のタイプ | 紀行 |
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著者 | 岸本 葉子 |
タイトル |
そろそろ旅へ モンゴルのおすそわけ |
テーマ | |
主な訪問国 | モンゴル/ |
岸本さんの紀行文を拝読するのは2回目。 作家というより、エッセイストというお立場のようですが、 この本は紀行エッセイというジャンルに属すると言ってもいいでしょう。エッセイとは何か?という問には答えることができませんが、岸本さんの文章は独特の空 気感を感じます。 今回はモンゴルヘ。モンゴルの空気感と病を克服した新たな気持ちが伺えます。 病を克服したとはいえ、彼女の病は「癌」である。 克服した、その開放感と、再び病に襲われるのではないかという不安感があるなか、よく 思い切って旅をしたなぁというのが率直な感想です。おそらく、今後、病に打ち勝つために、心の整理をつけるための旅でもあったのでしょう。 私自身も様々な病、或いは病の「疑い」をかけられました。 今まで健康だった自身に、突如として病の影が襲ってくる。これは、そういった状況に立 たないと理解できないかもしれませんが、絶望も淵に立たされます。あらゆる社会活動に 影響が出ます。すべてにおいて消極的に。こういった状況の中、彼女は前向きに歩んでいく勇気と、そこから得た新たな気持ちを「お すそわけ」という言葉で表現したのでしょう。