紀行地図

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「わたしのウェールズ、わたしの家」で旅した地図

わたしのウェールズ、わたしの家で旅した軌跡

【イギリス】[ウェールズ]

「わたしのウェールズ、わたしの家」の内容

本のタイプ 紀行
著者 ジャン・モリス
タイトル わたしのウェールズ、わたしの家 (ナショナル ジオグラフィック ディレクションズ)
テーマ
主な訪問国 イギリス/

わたしのウェールズ、わたしの家のブックレビュー

以前から「旅行記」と「紀行」ってどういう違いがあるのだろう?と 疑問に思ってましたが、この本は明らかに「旅行記」では無い。 では「紀行」か?となると、100%そうです。とは言いがたい。広義の「紀行」 の範疇にかろうじて収まるのか? 著者のジャン・モリスはイギリスの旅行作家だ。数多くの旅行記を残している。 それらはあくまでも旅行記ですが、この本は紀行であり、紀行文学と言ってもいいのでしょう。 イギリスの・・と書きましたが、正確には「グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国」 を構成する地域のうちの「ウェールズ」出身の作家と言わなくてはならない。 巻末エッセイとしてウェールズ出身のC・W・ニコル氏も書いているが、イギリスという国は存在しない。 ニコル氏も膝を「ポン」とたたくように、彼女の想いに共感している。 読み出しは正直戸惑った。「ナショナルジオグラフィック・ディレクションズ」のシリーズなので 普通の、ありふれた「紀行」で無いことは以前読んだ、同シリーズ「オアハカ日誌」で分かったいた。だけど、戸惑った。「ウェールズ」の歴史、虐げられた文化。侵略され、失いそうになった言語。 平和になった今でもウェールズを一つの国のように愛する著者。そのほとばしる想念がビシビシ 伝わっている。「これは歴史書或いは政治色の濃い本なの?」と思ったくらいです。 「わたしのウェールズ、わたしの家」というテーマはどこに行った?? 面白いことに著者もこう、読書が思っているだろうと察し、「もう少し待って!」と記している。 よっぽどウェールズのことを語りたいのだろう。最初は堅物で、なんだか、付き合いづらそうな 人だなぁという印象から、徐々に著者の言動が微笑ましく思えてきた。