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【イタリア】 [ミラノ] [ボローニャ] +サン・ドメニコ教会+産業博物館+サン・ドメニコ[聖堂ミラノ] +コロッセオ
本のタイプ | 紀行 |
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著者 | 井上 ひさ |
タイトル |
ボローニャ紀行 (文春文庫) |
テーマ | |
主な訪問国 | イタリア/ |
井上ひさしさんの紀行文です。小説家というより、劇作家という印象が強い方ですね。 氏の「まじめさ」と独特の「ユーモア」が愉快な紀行でした。 内容は実直なテーマで、日本と似て非なるイタリアの「事情」を分りやすく、 解説してくれています。 何故ボローニャか?これは井上ひさし氏の生い立ちと関係がある。 で、由縁のあったボローニャへと。ボローニャへの想いは強かった。 この本のテーマは「街」が持つ力。 街のためなろうとする市民。街が人を育て、人が街を育てる。このような人と街の相互関係は 我が国ではあまり見かけない。 紀行文というより、ボローニャのパワーの根源を丹念に探っていくドキュメンタリーのようです。 政治的背景や社会的な慣習など、切り口は多岐にわたる。我が国の「後進ぶり」を嘆いてもしょうがないけど、 つくづく、欧州は優れているなぁと僻んでしまう。無論、どの国にも明暗はあるにせよ、やはり羨ましい。