視線

視線


中華街 13:30

中華街は相変わらず迷宮だ。これはもう迷わずいえいやっで決めるしかないな、と思っても決まらない。小雨の降る中、少し雨宿りをしていると、正面の店の軒先に立っている女性がこちらを見ている。気のせいかな?傘に顔が隠れてよく見えない。

たらふく食べて移動するために地下鉄に乗る。座ったところで、再び視線を感じる。正面を見ると男の人がこちらを見ている。2,3秒考えて、職場の先輩だと分かった。違う部署だから久しぶりに顔を見た。昔よくゴルフに連れて行ってもらってた。奥様にもお世話になったな。記憶がよみがえる。隣を見るとその奥様。ああ、お久しぶりですとご挨拶したら、「さっき中華屋にいたでしょ」と。どこでどう見られているか分からないですねと答えた。「シチュエーションは違うけど、前も同じこと言ってたわよ」

その皮肉っぽい言い方は何だ?いまだにもやもやして気持ち悪いなぁ。